ハイチ こんにちは!8章 また地震−1

ハイチ こんにちは!
著者 イ·ハンソル
初版2023年8月17日3刷2023年12月20日
夢も生活の場も失ったハイチの人々に愛と希望を植え付けたイ·ハンソルの物語

また地震

飛行機がもうすぐハイチに着陸するという機内案内放送が流れた。ひとつづつ荷物を片付けて、思わず首を窓辺に回した。久しぶりにまた向き合ったハイチ。ペンキ塗り一つされていないセメント色の家と木がない裸の山々が見えた。デモのせいで黒く、その焼けたタイヤの跡も道路のあちこちに見えた。

ハイチは相変わらずだった。静かに目を閉じて、木が青く覆われたハイチの山を描いてみた。美しい色を持つ家を描いてみた。

愛されながら、この上なく明るい笑顔で飛び跳ねる子供たちを描いてみた。貧しいけど、お互いのために神様を見つめる人たちを描いてみると、私は数多くの色鉛筆で絵を描く画家になったようだった。数ヶ月前にハイチを去る時は、私の画用紙が黒だと思ったけど。

また帰る飛行機の中で、私は新しい用画紙の上に世界を変えるたくさんの絵を描いた。私の画誌にはギャングじゃなくて神様に会って変わる人たちでいっぱいだった。ウォルセンが私を見るとびっくりするよね?

またハイチに

私がアメリカのアトランタにいる間にハイチ大統領が暗殺された。大統は自宅で十数発の銃を撃たれて死亡した。衝撃的だったし、それでも不安定なハイチがどれだけ混乱するか心配になった。

数日後、私が使役していたオカイに規模7.2の強震が発生し、千人を超える死傷者が発生したというニュースが報道された。地震はハイチ南西部地方を打撃して首都には大きな被害がなかったけど、私が使役していたオカイは直撃を受けた。オカイで私と一緒に使役したウォルセン伝道師に急いで連絡してみたら、うちの礼拝堂の建物が座り込んだ写真を送ってきた。幸い教会に住む家族たちの人命被害はないって言ってたけど、礼拝堂は誰かが叩くといつでも崩れるほど危うく見えた。難しくしている聖徒たちと子供たちを思うと心が燃えていくようだった。私はすぐ飛行機のチケットを買った。

首都からオカイへの道は相変わらずギャングが掌握して渋滞していた。私たちがギャングに襲われた都市はギャングたちの都市になったため、そこに住んでいた多くの人々は、涙を浮かべて他の場所に避難しなければならなかった。オカイまで車で行くのは無理だよ、軽飛行機に乗って入らなければならなかった。飛行機の上で見たオカイの姿は残酷だった。

いつも見た建物がなくなって、数多くの被災者が発生して、四方にテント村がいっぱいだった。絶望的な状況だったけど、ふと5年前にオカイに教会を開拓した時が思い浮かんだ。

2017年にうちの家族5人、青年ウォルセンと大学生のテモテ、ジーの部屋から上がってきた兄弟ジュニア、そうやって8人が教会を始めた。

電気もない家賃10万ウォンの家に住んでいたけど、時々その時を思い出すと口元に笑顔が広がる。日曜日に誰も来なくて、うちの子が集まる時が多かったし、その年に暑さがどれだけひどかったか、子供たちはあせもでしばらく苦労しなければならなかった。そうやって過ごして、新しい人が教会に訪ねてきたらどれだけ嬉しかったか、時間が経つのも忘れて福音を伝えた。

救われた人がどんどん増えて、1年も経たないうちに礼拝堂として使っていた庭が窮屈で引っ越さなければならなかった。家を探しに行ったんだけど、庭が広い家は値段がとんでもなく高かった。引っ越す日は近づいて行くところがなくて焦った。ある日は妻と一緒に家を見に行くけど、ぱっと見ても高く見える素敵な家に家賃を置くという案内文が貼ってあった。家をどれだけたくさん見たか、建物だけ見ても値段を計らえたから、見ぬふりをして通り過ぎようとした。ところが妻が私を呼んで立てた。

「あなた、あの家に一度入って聞いてみましょう。」

「あの家は高いからどうせ私たちが得られないから、他の家を調べてみよう。」

「神様が主人の心を動かして、私たちが望む値段でくださるかもしれないじゃん。断られても聞いてみよう」

妻の熱意に勝てず、しぶしぶその家に入った。家はとても良かった。庭も広くて太陽熱システムが設置されていて、電気も使用できた。2階の家に部屋が5つ、トイレが5つだった。

私たちが使うにはこの上なく良かったけど、大家さんの話を聞いてそんなに嬉しくなかった。

「1年に1万ドルです。」

当時私たちが住んでいた家賃の10倍だった。

「私は宣教師ですが、それなりのお金はありません。」

どうせ断られるところだから、本題だけ話して出かけるつもりだった。

瞬間、大家さんの目が丸くなった。

「宣教師ですか?それとも宣教師ですか?」

「はい。」

「では、いくら払えますか?」

私は悩んで1年に2千ドルと答えた。私が出せる最大金額だった。主人が怒る気がして、返事しながらも緊張した。

「2千ドルですか?2千ドルですか?じゃあ、そうしてください。」

私は自分の耳を疑った。

「毎月2千ドルではなく、年に2千ドルです。」

確かに聞き間違えたと思ってまた話した。

「はい、1年に2千ドルです。そうしてください。」信じられなかった。そんなにいい家が1年に2千ドルだなんて。中がだらだらしている私たちに、主人がぐるぐる笑って口を開いた。主人の夫は建築家だったけど、家を建てたり、建てた家を借りして大金を稼いだけど、去年早く亡くなったって言ってた。死を予感して悲しむ妻に夫が遺言を残した。

「あなた、私は今までたくさんのお金を稼いだけど、神様のためにお金を使ったことは一度もない。そうやって目を閉じようと思ったら後悔するよ。もし私が死んだら、あの家を神様のために使えたらいいな。もし牧師さんが家を探しに来たら、金額を考えずに家を使えるようにしてあげるよ」

そう話して夫は目を閉じた。ところが、ある日、私が訪ねてきて家を得たいと言って宣教師と言ったのだ。その話を聞いて、主人のおばさんはびっくりしながら、悲しみのせいですっかり忘れていた夫の遺言が浮かんだと言った。

「どうやら夫があの空からあなたたちを送ってくださったようです。恥ずかしながら、私が夫の遺言を忘れていましたね」

主人は夫の願いを叶えるようになったと言って、かえって私たちにありがとうと言った。神様が私たちが行くべきところを前もって準備しておいたのだ。おかげで私たちはたくさんの子供たちをもらうことができたし、ドリーム代案学校を始めることができたし、聖徒がすぐに百人余りに増えた。神様がそうやって私たちを導いてくださった。

飛行機の中でめまぐるしく乱れた通りを見下ろしながら、その日が思い浮かんだ。

「あなたがたのうちに良い働きを始められた方は、キリスト・イエスの日が来るまでにそれを完成させてくださることを私は堅く信じているのです。」

ピリピ人への手紙 1章6節

オカイで宣教できるようにした方は確かに神様だった。また、数多くの問題があったが、神様が忠実に私たちを守った。たとえ現在の状況がすごく難しいけど、神様がこれも必ず助けてくれそうだった。

夜空に輝く星のような証し

ドリーム代案学校の子供たちと教会の家族は、閉門した学校に設けられた臨時避難所で被災者たちと一緒に生活していた。学校で私たちに教室を3つ提供してくれて、男と女が1つずつ使って、残った1つの教室には教会の物を全部移しておいた。久しぶりに会った家族はみんな無事だった。そうじゃなくても痩せたウォルセンは顔が半分になっていた。子供たちを避難させて荷物まで運ぶのに苦労したのが一目で見えた。

教会の家族が無事であることを確認した後、すぐに聖徒たちの家を探し回った。家が崩れた聖徒たちも多かったから、行かなければならないところが多かった。兄弟姉妹たちは私の顔を見て、幽霊でも見たように驚いた。私たち夫婦がギャングの襲撃を受けたという知らせを聞いて、みんなは言わなかったけど、私たちは二度とハイチに戻ってこないと思っていたのだ。

「ええっ、これは誰だ?」

年配の母親たちは私の顔をずっと触った。

「宣教師さん、もし私がそんなことを経験したら、ハイチを見つめるのも嫌だったでしょう。私は宣教師に二度と会えないと思ったじゃないですか」

聖徒たちは私を見て泣いた。

「こんなに危険なところに何しにまた来たんですか?これからは宣教師の人生を大事にしながら生きても全部理解できたはずです。私たちがどれだけ驚いたか。二度と会えないと思ったけど、また来てくださって本当にありがとうございます。」

自分たちの家も崩れて苦労して過ごしながら、聖徒たちは私を本当に嬉しく迎えてくれた。私が何者だからと待ってくださり、また迎えてくれた聖徒たちの前で気づかずに涙が流れた。

聖徒たちはほとんど劣悪な環境の中で過ごしていた。家が倒れたり、壁にひびが入った家が多かったし、余震がずっと訪ねてきて安全なところがなかった。子供たちを連れて雨も避けられない大きな木の下で生活したり、町の住民たちと空き地に集まって過ごしていた。都市全体が難民村になったみたいだった。その数日の間にどれだけ痩せたのか、あえて説明しなくても難しいということをすぐに気づくことができた。でも不思議なのは、誰も私に大変だと言う人がいなかった。彼らは話の荷を解いておいたように、神様が地震の真ん中に立ってどうやって守ったのか話した。

ある姉妹が言った。
『宣教師様、その日の朝に家が崩れるのに娘の手を握って外へ飛び出したんですよ。怖いと思ったけど、不思議なのが死の前に立ってみると救われたのが思い浮かび上がり、私の心がとても安らかなんです。娘が泣いたばかりで私がそうしました。「あなた、宣教師様が伝えてくれた言葉覚えてるよね?私たちに困難が訪れるのは、神様が私たちを助けようとすることだ。神様が私たちをとても愛して、ひとり子もくれたのに、必ず私たちを助けてくれるよ』御言葉が私の心を掴んでくれるのに、本当にワクワクしましたよ。

御言葉は私だけでなく、聖徒たちの心も困難の中で守られた。

姉妹の話は終わるとは思わなかった。町中の人たちが外に出て泣き叫んでいるのに、自分は被害を一番大きく受けたのに平然とすると、近所の人たちが「家を失ったのにどうしてそんなに平然とするんですか?悲しくないですか?」と聞いて、姉妹は自分の心に光になってくれた福音を伝えたという。

ラセル姉妹は2010年のハイチ大震災の時に首都で暮らした。自分の家が丸ごと崩れて、地震がどれだけひどかったか、電柱にあった電線がまるで輪ゴム遊びをするように上下にはじかれたという。姉妹は全てを失ってトラウマになってオカイに引っ越してきた。その後、私たちの教会が建てられ、救われて神様に忠実に仕えていた。私が伝道集会をするところにいつもついて回って、伝道の仕事をたくさんした。死の前に一度立ってみたら、姉妹の心から福音がもっと大切だったのだ。

説明 オカイに戻って地震の被害を受けた聖徒たちに会った時。みんな神様の恵みを話した。

そうやって過ごして2度目の地震に出会った。バイクのタクシーに乗って出勤中に地面が大きく揺れたという。地震であることを直感して片方に避けたのに、珍しくその瞬間自分が救われたことが思い浮かんだという。最初の地震の時には言葉も言えず怖かったのに、救われたことを思い出すと心が安らぐ自分が不思議だったという。姉妹はこれから自分の人生を福音の後押しをする仕事に使いたいと証した。

ジェレミー兄弟はサッカー中に地震に会った。驚いた人たちがびっくり仰天して走るのに、自分も救われたことが思い浮かんで、本当に感謝したという。家にひびが入って、しばらく近所の人たちと空き地で過ごさなければならなかったけど、余震が来るたびに驚いて恐れている人たちに福音を伝えることができたと言ってた。

聖徒たちの証は暗い夜空に輝く星のようだった。福音が彼らの心に光になって、とても大変な状況の中にいたが、大胆に福音を伝えた。困難はむしろ多くの人々が救われて教会に心を開くきっかけになった。ジェレミー兄弟は、自分の残りの人生をこの貴重な福音を伝えることに使いたいと言って喜んだ。

ドリーム代案学校の生徒たちの中にノーティスがいた。彼の両親はみすぼらしいブリキの家に住んでいた。ある日、ノーティスが教会に来て救われて、その後、幼い妹の手をぎゅっと握って1時間ずつ歩いて毎日教会に来た。ノーティスが住んでいる町はウボム地域だった。一日が遠いし、犯罪が起きるところで、まだ幼いノーティスと妹は毎日不安に過ごさなければならなかった。そんなノーティスに教会は光になった。

教会に来る時はすごく幸せだった。学校でも福音を伝えて、友達が牧師と呼ぶほどノーティスは別人になった。その後、学校に行けなくなると、ノーティスはドリーム代案学校に入ってきて、私たちと一緒に暮らした。まだ幼かったけど、賛美指揮、聖歌隊、案内など教会の仕事を引き受けた。

ノーティスの家も地震で崩れたって言ってた。ノーティスは家族のことを思いながら泣いた。その家に訪ねてみたら、腰を下ろした両屋根の下、腰も伸びにくいところで家族が過ごしていた。早く家を治さなきゃいけなかった。うちの学校の子供たちはいつも受け取るばかりだったけど、今は自分たちも誰かを助けたいって言ってた。私たちは木材とテントを買ってノーティスの家に向かった。崩れたブリキを取り除いて地面を選んだ後、木を立ててテントで仮の家を作った。

兄弟たちと学校の子供たちが家を作る間、私はノーティスの家族に福音を伝えた。光も入らない真っ暗なブリキの屋根の下で、ノーティスの家族は目を輝かせながら御言葉を聞いて救われた。ノーティスは走るように喜んだ。家が建てられたことより、両親が救われたことをもっと感謝した。失意に陥って、しわが深く凹んだ彼らの顔が明るく伸びた瞬間が忘れられない。福音は人々に光になった。

臨時避難所で教会の家族と一緒に3ヶ月暮らした。一日中救援活動をして、人々に会って福音を伝え、学校の教室に戻ると、輻射熱がいっぱいで、到底中に入れなかった。しばらく外にいてから入ると、蚊はまたどれだけ多いか、ちゃんと眠れなかった。しかも余震が頻繁に発生して、夜明けに人々と避難所の庭に避けたことが一度や二度ではなかった。

ご飯もちゃんと食べられない日が多かったけど、私は聖徒たちに力になった神様を見て福音がもたらす力を強く感じた。彼らの証を聞いて、彼らの家族に福音を伝えて帰ってくる道は、私の人生で一番幸せな道だった。

家が崩れた聖徒たちのために、教会の兄弟たち、ドリーム代案学校の生徒たちと臨時テントの家を建ててあげた。

・・・続く

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